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要介護高齢者の口腔ケアとQOLの向上

[Topicsコーナー]高齢化社会を迎え、歯科界が社会に向けて積極的に発信せねばならない大きな問題について

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Topics(要介護高齢者の口腔ケアとQOLの向上)

要介護高齢者の口腔ケアとQOLの向上

(『歯界展望』Vol.105 No. 1 p158,2005. 特別企画)

企画にあたって

要介護高齢者では、手足だけでなく口の機能も低下していることが多く、そのことが口の健康を損ねると同時に、心身の健康をも損ねていることが指摘されている。

口は、消化器官の一部であるが、同時に呼吸器官や発生言語機関の一部でもある多機能器官である。健康で生き生きとした人生を送るには、口を健康でさわやかに保つことが大切であり、特に要介護高齢者ではこのことが大きな比重を占めている。健常人ならば自身で口腔のケアをすればよいが、要介護高齢者では口腔ケアを支援してもらわなければ口腔の機能と健康を維持・増進することが難しい。そのような支援が、要介護高齢者の心身の活性化とQOLの向上に大きな意味をもっているのである。

要介護高齢者の口腔ケアの重要性について、これまでも多くの指摘が行われてきた。この問題は、高齢化社会を迎えたいま、歯科界が社会に向けて積極的に発信せねばならない大きな問題である。それにもかかわらず歯科界では、まだごくわずかしか認識されていない。

日本学術会議口腔機能学研究連絡委員会では、日本有病者歯科医療学会と共催して、2004年4月4日に埼玉県川越市で市民公開シンポジウム「お口はベストコミュニケーション」を開催した。各シンポジストからは、要介護高齢者の口腔ケアには未解決のさまざまな問題があり、それらの問題が現場で働く関連職種の方たちの工夫や連携によって個々に対応され、それによって要介護高齢者や家族が支えられている様子が生々しく語られた。会場からも、問題解決のためのサポートを望む声が出された。

本企画は、各シンポジストの先生方に、それぞれの講演内容をまとめ直していただいたも のである。いま、保健医療の現場で行われている歯科医・歯科衛生士と他職種との連携活動の一端を紹介し、要介護高齢者の「口腔ケア」が健常者以上に大きな意味をもつことをあらためて認識していただきたい。それとともに、そこに存在する問題点についても理解を深めていただきたいと願っている。

伊藤学而 Gakuji Itoh
鹿児島大学名誉教授・日本学術会議会員

内科医からみた口腔ケア
古屋聡 Satoshi Furuya
塩山市国保直営塩山診療所所長

口から食べるための口腔ケア
小山珠美 Tamami Koyama
神奈川リハビリテーション病院看護師長

-以下2月号-

在宅訪問における口腔ケア
牛山京子 日本歯科衛生士会監事
栄養状態を改善するための口腔ケア
菊谷武 日本歯科大学歯学部付属病院 口腔介護・リハビリテーションセンター長
全身の健康と口腔ケアのかかわり
山根源之 東京歯科大学オーラルメディシン講座・東京歯科大学市川総合病院歯科・口腔外科
口腔機能回復が歯科医療の本来の責務―しかし現状は…
瀬戸晥一 鶴見大学歯学部付属病院長・日本学術会議口腔機能学研究連絡委員会委員長

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