歯科衛生士は診療所に内勤されていることが多いのですが、今回は高齢者・障害者などの訪問診療に注目してみました。口腔ケアを考えるとき、大切なのは子供のころと齢を重ねた高齢者の対応が重要となります。
Pick Up (歯界展望1月号2005特別企画)
(『歯界展望』Vol.105 No. 1 p159~162,2005.より)
歯界展望本年1月号特別企画に、塩山市の内科医古屋先生が内科医からみた口腔ケアと題して、歯科衛生士の役割と活躍を紹介されています
高齢の在宅患者さんに腹部大動脈瘤が発見され手術となった際、全身麻酔と絶食の影響で手術後口から食べられなくなってしまいました。耳鼻科医師や言語聴覚士などに相談するなどしましたが、経口摂取は難しいと判断され、最終的に歯科衛生士に口腔ケアを依頼されたそうです。その結果、口から食べられるようになり、失いがちであった社会参加の意欲も改善され以前のように明るい雰囲気を取り戻すことができました。この衛生士の訓練は単に機能の回復だけでなく、社会とのコミュニケーション回復が重要であった結んでいます。
また、患者さんやご家族をコアとして、周囲に訪問看護師や歯科衛生士・ 栄養士・ホームヘルパーなどが存在し、医師や歯科医師の指示の下適切な医療連携を行う必要性も紹介されています。
このような歯科衛生士のご活躍は、日ごろからその業務に熱意をもって研鑽された結果と思いますが、歯科衛生士という仕事に喜びと感動を与えて もらえるものなのではないでしょうか?